*全国の歯科医師に向けて毎月発行されている日本歯科医師会雑誌8月号「クリニカル」に院長深澤の顎関節症についての論文が掲載されました。

本歯科医師会雑誌8月号「クリニカル」に拙著が掲載されました。しばらく発表の場から遠ざかっていましたが、投稿する機会を与えていただいた先生方に深謝いたします。内容は「診療ガイドラインの上手な活用法と最新の作成法について」です。前半は日本顎関節学会が公表した当時、医療分野全般で高い評価を受けた「顎関節症患者のための初期治療ガイドライン」を例に、現在の国際的主流であるGRADE(The Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation)アプローチの重要な点についてエビデンスの確実性とは?推奨の意味とは?にフォーカスしました。後半は現在改訂作業中の同ガイドライン作成過程の中で、最新の診療ガイドライン作成で必須であるスコーピングレビューScoping review:ScR)の解説と、インターネット環境の進歩で飛躍的に増加した医療情報を効率的に利用するために今後理解しておいたほうが良いと思われる新しい研究法であるネットワークメタアナリシス(Effectiveness of occlusal splint therapy in the management of temporomandibular disorders: network meta-analysis of randomized controlled trials E A Al-Moraissi et.aI nJ Oral Maxillofac Surg. 2020)、リビングシステマテイックレビュー(Drug treatments for covid-19: living systematic review and network meta-analysis BMJ 2020)を少しだけ紹介させていただきました。ページの制約や未だ勉強中の身なので充分にお伝え出来たかどうか不安ですが、この分野の理解が進めば医療者、患者様ともに有用な情報であると思っております。少しとっつきにくい内容なので、できるだけ平易な文章を心掛けました。長くなりましたが関係者各位におかれてはご一読いただければ幸いです。